沖縄の龍神伝説*知っておきたい龍の王様とアマテラスの関係を解説!

スピリチュアル

沖縄の創世神話には、二通りあるのはご存じですか?


お祈りに入るには、その土地の神話伝承の事前チェックが欠かせません。
なぜなら伝説や伝承、歌には、時の侵略者から守るために人々が大切なことを裏に隠して言い伝えられているものがあるからです。
表からはわからないようにして守り、歴史の中に伝え残していく知恵なのですね。

琉球王国創生にまつわる2つの神話について

一つはアマミキヨ・シルミキヨから始まる伝説、パワースポットとして有名な久高島や斎場御嶽、浜比嘉島にも色濃く伝えられていますね。こちらについてはまた次の機会に。

そしてもう一つが琉球の龍の王様とそのお妃様に始まる龍神伝説があります。
今回はこちらがお祀りされている沖の宮を訪れました。

琉球神道の龍神

龍神伝説とは、このように伝えられています。

琉球に初めて降り立ったといわれる天龍大御神(龍の王様)天久臣乙女王(お妃様)の間に3兄弟神が生まれました。
その後3兄弟のお嫁さんとして3人の天女が降り立ちます。
そして生まれた9神の子供達(孫)の子孫が人間として繁栄したと言い伝えられいます。

神代1代

最初に降り立った天龍大御神天久臣乙女王は、沖宮の御祭神です。
日本神道で言うと、イザナギ・イザナミにあたる神様となりますね。

神代2代

龍神の3兄弟天女のお嫁さんたちです。
3兄弟龍神、それぞれに三天女が結びとして降臨し、9神の子供を授かります。
沖の宮では「住吉」の神様としてお祀りされています。

  • 天風龍大御神 × 表臣幸乙女王 子供4神(2男2女)
  • 天火龍大御神 × 中臣幸乙女王 子供3神(1男2女)
  • 天水龍大御神 × 底臣幸乙女王 子供2神(1男1女)

沖の宮の天燈山御嶽天受久女龍宮御神のとなりには、天水龍大御神のお嫁さんの底臣幸乙女王の御嶽がありました。

陰で見えにくい…

神代3代

9神の孫たちもそれぞれお互いに結ばれ、「八坂」の神様としてお祀りされています。

  • 辨天負しろの大神(天風の長男) × 仁天屋船ひ久姫神(天火の長女)
  • 辨天負泰彦大神(天風の次男)  × 仁天屋船久久姫神(天火の次女)
  • 仁天屋しろの大神(天火の長男) × 来天皇明久ひ姫神(天水の長女)
  • 来天皇久能知大神(天水の長男) × 辨天負久知姫神(天風の次女)
  • 辨天負百津姫神(天風の長女)

ちょっとややこしくなってきましたね…

12支の龍神は子供と孫たち

3兄弟龍(神世2代)と、生まれた9神の子供達(神世3代)を合わせた12神がそれぞれの干支の神となっており、その下に人類が生まれたといわれています。

子 天風龍大神
丑 天火龍大神
寅 天水龍大神
卯 辨天負しろの大神

辰 辨天負百津姫神
巳 辨天負久知姫神
午 辨天負泰彦大神
未 仁天屋しろの大神

申 仁天屋船ひ久姫神
酉 仁天屋船久久姫神
戌 来天皇久能知大神
亥 来天皇明久ひ姫神

沖の宮略記より

太陽神(天照大御神)もお祀りされている

さらにもう一柱のご祭神、「天受久女龍宮御神」とは、天照大御神のことをいいます。
天龍大御神と天久神乙女王御神の間に生まれた3兄弟神(天風龍大神、天火龍大神、天水龍大神)と、お嫁さんの3人の天女(表臣幸乙女王、中臣幸乙女王、底臣幸乙女王)の仲を取り持つために降臨されたと云われています。

そして天照大御神は3度に渡って降臨されており、一番古い時代が御先、次にの時代、の時代で名前が違って表されています。

  • 天受久女龍宮王御神(御先)(てんじゅくめりゅうぐうおうおんかみ)
  • 天智門女龍宮王御神(中) (あまちじょうめりゅうぐうおうおんかみ)
  • 天受賀女龍宮王御神(今) (てんじゅかめりゅうぐうおうおんかみ)

天受久女龍宮王御神は地上に天下りされた実在神であり、最初に沖縄のこの地に降臨し、その後天照大御神として本土へ渡りました。


このように、アマテラスが沖縄を経由し日本へ伝わっていったという伝承は、本島以外の沖縄の島々にも言い伝えられ、残されているのです。

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